By らぐぢすさん
「ねーガウリイ?」
「う、ん?」
「ちょっと、くすぐったいって!コラ止めなさいっよ・・・もういいでしょっ!?」
「だめ、まだまだ♪」
じたじたと暴れるリナに覆い被さる。
観念したのかリナの小さな抵抗が止んだ。
そして・・・
「最悪ガウリイ、最低ガウリイ、スケベの変態ガウリイ!」
「ぶっ!?」
ぼそっと恨みがましい声が聞こえる。
当たり前だがリナの声だ。
しかし、その内容はいくらなんでも酷いと思うのは俺だけか?
「な、なんだよ・・・最悪とか、最低とか・・・スケベはまぁ認めるとして変態って・・・」
「スケベは認めるんだ、へー。」
「ま、リナだけにスケベなんだけどな♪」
「嘘つき」
そう言ったリナの視線はベットの下の青い袋。
夕方リナに『最低!』と叫ばれて投げつけられたモノ。
「あ・・・それはだなぁ・・・イロイロと・・・まぁ男ってのは・・・」
「やっぱり、スケベで変態ガウリイじゃない。」
「変態って・・・そりゃないだろ〜〜リナが毎日させてくれればこんなの見ないぜ〜?」
逆にうるうると瞳を潤ませてリナを見つめてみても帰ってくるのは冷ややかな視線。
けっ!と言わんばかりの目つきでリナは呟く。
「タイトルに”縛り”って書いてあったんだけど・・・そーゆー趣味人なんだガウリイって。」
「げっ・・・そこまで見たのか?」
「まぁね、アンタが誰と何処でソレを実践しようと勝手だけど、あたしはゴメンだから!」
ふんっ。
リナが顔を背ける。
でも、今こいつなんて言った?
なんか、途轍もなくムカっと来ること言わなかったか?
イヤ、言った。絶対言った・・・
「おい、リナ・・・」
「な、何よ?」
「今の、俺凄くムカついたんだけど?」
「し・・・知らないわよそんなの・・・ガウリイが悪いんだもん。」
「誰が誰とどうするって!?」
力任せに細い肩を押さえつけた。
呻くリナ。
ダメだこんなの・・・こんなの俺じゃない。リナが好きでいてくれる俺じゃない。
「・・・ゴメン」
「・・・」
「リナ?」
「・・・・・っ・・・ひっく・・・っ」
顔を両手で押さえて泣きじゃくるリナ。
そっと引き寄せるしか出来ない俺。
酷いことをした・・・リナを怖がらせた・・・悪いのは俺なのに。
「ゴメン」
「し・・・しらない・・・アンタなんか・・・ふっ、ひっくっ・・・」
「ゴメン。でも・・・俺にはリナだけだから。リナだけが俺の最高の女だから・・・他の誰かなんかいらない。」
「・・・」
「こんなのももう借りない。もう何もしないから・・・リナ泣かないで・・・」
「・・・ごめんなさい・・・」
蚊の鳴くような声と縋り付いてくる小さな手。
柔らかい身体がすりより、聞こえる囁き・・・
『大好き・・・ガウリイ』
本当にリナは最高の女だ。